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技能実習生が特定技能ビザを取得する要件

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技能実習生は、実習修了後は母国に帰国しなければいけませんでしたが、現在は「特定技能ビザ」に変更することができます。

特定技能ビザは、即戦力人材を受け入れる制度なので、企業も即戦力として技能実習生を特定技能ビザで積極的に受け入れるようになっています。

今回は、技能実習生が特定技能ビザに変更するための要件と特定技能ビザへの変更が間に合わない場合の対処法も解説していきます。

技能実習ビザと特定技能ビザの違い

まずは「技能実習制度」と「特定技能制度」の違いを説明していきます。

技能実習は、発展途上国への国際協力として、日本で技術・技能を学んで、母国の発展に貢献してもらうための制度であり、日本で働くにあたっての技能要件は原則ありません。

一方、特定技能では、日本の人出不足が深刻な業界に対して、その解決方法として即戦力となり得る外国人を受け入れることを目的としており、一定水準以上の技術・技能を持っていることが必要になります。

特定技能ビザについて

特定技能ビザは、2024年1月時点で12業種のみ対象となっており、特定技能1号と特定技能2号の2つに分かれています。

まずは、特定技能1号を取得することになりますが、特定技能2号は、「建設業」「造船・舶用工業」の2業種のみを対象としていますが、今後「介護」を除くすべての業種で、特定技能2号に移行することが可能になる予定です。

なお現在は12職種が対象となっておりますが、今後対象職種も増えていく予定です。

対象職種(2024年1月時点)

  1. 介護
  2. ビルクリーニング
  3. 素形材・産業機械・電気電子情報関連製造業
  4. 建設
  5. 造船・舶用工業
  6. 自動車整備
  7. 航空
  8. 宿泊業
  9. 農業
  10. 漁業
  11. 飲食料品製造業
  12. 外食業

できる仕事内容について

上記の業種であれば特定技能ビザの取得はできますが、どんな仕事をしてもいいわけではありません。

それぞれの職種でできる仕事内容を確認しましょう。

介護

介護施設での入所者の入浴や食事の介助、施設内でのレクリエーションの実施が可能ですが、訪問介護は、特定技能の対象外となっていますので注意してください。

ビルクリーニング

住宅以外のビルやホテル等の内部の清掃業務を行え、上記に不随した関連業務として、ベッドメイキングや客室整備作業、資機材倉庫の整備もできます。

素形材・産業機械・電気電子情報関連製造業

もともとはこの3種類は別々の分野でしたが、統合され、素材の加工や機械の製造、組み立てなどの業務が可能です。

造船・舶用工業

造船・舶用工業は、「溶接」「塗装」「鉄工」「仕上げ」「機械加工」「電気機器組み立て」に分類され、これらの業務が可能です。

自動車整備

自動車の日常点検整備、天気典型整備などが可能で、上記に不随する業務として、特定整備や電子制御装置の整備・板金塗装などの業務もできます。

建設

建設は「土木」「建築」「ライフライン・整備」の3つに分かれています。

土木業務では、土木施設の建築や維持、修繕作業を行い、コンクリート圧送、とび、建設機械施工などの業務ができます。

建築業務では、マンションや戸建て住宅の建築、改修、修繕業務となり、大工、左官、内装仕上げ業務などができます。

最後にライフライン・整備は、ガスや水道、電気通信などのライフラインや、設備の設置・変更・修理などの配管業務、電気工事などを行えます。

航空

航空分野は、「空港グランドハンドリング」「航空機整備」の2種類に分かれます。

空港グランドハンドリングは、航空機の地上走行支援や、乗客の手荷物や貨物の取り扱い業務を行うことができます。

航空機整備では、エンジンオイルの確認、機体や装備品の整備業務を行うことになります。

宿泊業

ホテルや旅館などのフロント業務、接客、企画・広報業務の仕事が可能で、上記に不随した業務であれば、清掃や配膳、ベッドメイキングなどの業務も可能になります。

農業

耕種農業及び畜産農業全般の仕事が可能で、農産物の選別・集出荷の業務が可能で、上記に不随して、製造や加工業務、運搬・陳列・販売作業・除雪作業などもできることになります。

漁業

漁業は、「漁業」「養殖」の2つに分けられ、漁業では水産動植物の探索や採捕、漁獲物の処理、保蔵、漁具や漁労機械の操作などの取り扱い業務ができます。

養殖では、養殖している水産動植物の育成管理や収穫、資材の制作や補修管理などの業務が可能です。

飲食料品製造業

酒類を除いた飲食料品の製造や加工に関する業務が可能です。

外食業

調理補助や接客、店舗管理などの業務が可能です。

特定技能ビザに変更するための要件とは

技能実習生の外国人が特定技能ビザに変更するためには、いくつか要件があり、その要件は下記2つになります。

技能実習から特定技能ビザに変更する要件

  1. 技能実習2号を良好に修了していること
  2. 技能実習の職種と作業内容が、特定技能1号に職種と関連性があること

技能実習2号とは、3年間技能実習を行うことを意味し、正式には2年10か月以上経過した時点で特定技能ビザへの申請が可能になります。

そして「良好に修了」とは、「技能検定3級またはこれに相当する技能実習評価試験に合格」または、「技能実習を良好に修了したとする評価調書がある」ことのどちらかを指しています。

なお、まれに実習実施者(働いていた会社)から評価調書をもらえない場合がありますが、この場合は、理由書にてその旨を入管に説明することで、認められます。

合わせて、技能実習は3号(最長5年間)までありますが、技能実習2号や技能実習3号の途中で技能実習を辞め、特定技能ビザに変更することはできませんのでご注意ください。

技能試験と日本語試験が免除される

技能実習から特定技能ビザに変更する場合、特定技能ビザの要件である技能試験と日本語試験が免除されます。

これは技能実習2号をすでに良好に修了しているのであれば、特定技能ビザで必要な技術や日本語能力は習得していると判断されるためになります。

技能実習の職種と違う職種で働きたい場合

今働いている技能実習の職種以外の仕事で特定技能ビザを取得することも可能です。

この場合は、特定技能ビザで働きたい職種の技能試験に合格している必要があるので、技能実習中に時間を見つけて勉強する必要があります。

なお、技能実習と特定技能ビザの仕事内容が変わる場合は、日本語試験のみ免除対象となるので、受ける試験は希望職種の技能試験のみとなります。

この場合も技能実習2号を良好に修了する必要はあるので、技能実習の途中で特定技能ビザに変更することはできません。

在留期限までに特定技能ビザに変更申請できない場合

技能実習ビザは、技能実習が修了する時期と同じ時期に在留期限がくるようになっています。

そのため、技能実習が修了してから特定技能ビザに変更しようとする際に、特定技能ビザの必要書類が間に合わない場合があります。

そんな時は、特例措置として「特定活動(4か月)」というビザへ一旦変更することができ、この4か月の間に特定技能ビザに変更する準備をすることができるようになっています。

この特定活動4か月の間も、特定技能ビザで働く予定の会社で勤務することができます。

特例措置の「特定活動(4か月)」に変更する要件

  1. 特定技能ビザ(1号)への変更申請が間に合わない合理的な理由があること
  2. 特定技能ビザ(1号)で従事する予定の業務の仕事をすること
  3. 特定技能ビザ(1号)で働く場合と同じ給与金額が支払われること
  4. 技能実習2号を良好に修了していること

この特定活動(4か月)は、原則更新はできませんので、4か月の間に特定技能ビザへの変更申請をすることが必要です。

また技能実習2号の場合、2年10か月以上経っていれば特定技能ビザへの申請はできますので、早めに変更申請の準備を進めるようにしましょう。

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